空に舞う龍

ゆっくり、ゆっくり、日本に近づく台風。

仕事の休憩時間に次男とピアノ教室へ出かけた。
車を走らせながら空を眺める。

そこにいたのはいつもいる龍とは違う龍。
台風の龍。

彼らはどのように動くのか。
それが気になるところだ。

香穂は問いかけた「どうするのだ?」と。
答えは「我らは主ではない」

もちろん知っている。
そしていやな感じはなかったので、
「直撃は困るな」とつぶやくにとどまった。

彼らと香穂の間の関係は良好なのできっとつぶやくだけで十分かなぁ
と思う。

幼いときから台風が来るとよく窓を開けて空を眺めていた。
その風の強さも、空も好きだったから。
ものが飛んでくるという危険があるということすらも
忘れてしまうほどに。

人は自然にはかなわない。
そこが好き。

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